Herpes Simplex
Virus Infection in Infants Undergoing Meningitis Evaluation.
Pediatrics 2018;
Jan 3
新生児・乳児早期での単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症に関して疫学的に検討した後方視的研究
・髄液検査が施行された生後60日以下の児を対象とした後ろ向き横断研究
・HSV感染症はPCR or ウイルス培養陽性と定義
・主要評価項目: HSV感染症が特定された割合
・副次評価項目: 中枢神経型および全身型HSV感染症の頻度, HSVの検査, 治療パターン
結果
・対象となった児26533人のうち, 112人(0.42%)でHSVが特定された
・112人中90人(80.4%)が生後1-4週で発生していた
・10人(8.9%)が生後5-6週
・12人(10.7%)が生後7-9週
・HSV感染症の児の年齢の中央値は生後14日(四分位範囲: 生後9-24日)
・生後0-28日の児では生後29-60日の児よりもHSV感染症の発生頻度は高かった(オッズ比 3.9)
・68人(0.26%)が中枢神経型か全身型であった
・HSVが検査されていた割合(35%)やアシクロビルが投与されていた割合(23%)は施設により大きく異なっていた
まとめ
・新生児HSV感染症は髄膜炎が疑われた小児全体に占める割合は低く,
その多くは新生児期に発症している(特に日齢14以下)
・新生児HSV感染症を示唆する徴候(eg,
けいれんや水疱,
全身状態不良)を認める場合には当然HSVをカバーして診療を行うべきであるが,
認めない場合にどれだけ効果的にHSVも考慮して診療するかは今後の検討課題だろうが,
現時点では非特異的症状のみしか認めない症例があることも考慮して診療すべきであろう.
(参照: 新生児単純ペルペスウイルス感染症の初発症状)
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