J Infect Dis 2018; 217(4): 581-8
米国におけるロタウイルスワクチン導入前後での, 5歳未満のけいれん発作関連入院率の傾向を分析した後ろ向き研究
・米国48州とワシントンD.C.における入院データベースから情報を収集: データの都合上で分析は26州を対象とした
・分析はロタウイルスワクチンが導入される前の2000-2006年と, 導入後の2008-2013年のデータで行った
・2007年はワクチン摂取率が低く, 導入開始後1年間は一様ではないため除外
結果
・2000-2013年で5歳未満の小児において962899のけいれん発作での入院が分析された・0-2か月が22%を占めてもっとも多く, 24-35か月(14.7%)がそれに続いた
・ワクチン導入前のけいれんでの推定年間平均入院率は388例/10万
・ワクチン導入後では入院率は1-8%低下していた
・導入後から時間が経過すると入院率の低下は大きくなっていた
・0-2か月と12-23か月の小児において, 2013年では2000-2006年と比べて14-16%低下していた
・月毎の分析では, ロタウイルス流行時期の方が入院率低下は大きかった
・時系列分析では2012年と2013年でけいれんでの入院の減少が示された
・特に12-17か月と18-23か月で減少していた
まとめ
・ロタウイルスワクチン導入により, 特に12-23か月の小児においてけいれん発作による入院は減少していた.*注:
原文中では”seizure”としているものを”けいれん発作”と訳していますが, これはわかりやすくするためにそのように記載しています.
厳密には”seizure”はけいれん発作に非けいれん発作も加えたものを意味しています.
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