Catch-Up Growth
and Neurobehavioral Development among Full-Term, Small-for-Gestational-Age
Children: A Nationwide Japanese Population-Based Study.
J Pediatr 2018;
192: 41-6
Small for gestational age (SGA)で出生した正期産児における身体発育と神経行動発達について検討した日本での研究
・2001年に開始された集団ベースの日本での全国的横断調査からのデータを用いている
・研究の参加者: 2001年1月10-17日, 7月10-17日に出生した児
・期間中に出生した53575人のうち, 何度かの調査でデータが得られた正期産児32533人で分析を行った
・暦年齢で2歳時に身長が-2SDを上回っている場合はcatch-upしたと定義
結果
・32533人のうち, SGA児が581人特定された
・正期産SGA児の15%は2歳時に身長がcatch upしていなかった
・2.5歳時で, catch-upのなかったSGA児では, 出生時に正常に発育していた児と比較して以下のようなものの頻度が高かった:
・歩くことができない(オッズ比[OR]
45.85)
・走ることができない(OR 29.25)
・階段を登ることができない(OR 10.42)
・有意語を話せない(OR 10.39)
・二語文で話せない(OR 3.58)
・食べるためにスプーンを用いることができない(OR 4.81)
・2.5歳時で, catch-upのみられたSGA児でも発達異常のリスクは高かったが, catch-upのなかった児よりもリスクは低かった
・8歳時で, catch-upのなかったSGA児では攻撃的行動のリスクが高かった(OR 3.85)
・catch-upのみられたSGA児では攻撃的行動などのリスク上昇はみられなかった
まとめ
・SGAで出生した児でのフォローは身長に焦点を当てられていることが多いが, その他の発達にも注意を払う必要がある.
・今回の研究では, 特にcatch-upしなかった症例では発達においても特に注意が必要であるかもしれないことが示唆されている
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