Human Herpesvirus
6 and 7 in Febrile Status Epilepticus: The FEBSTAT study.
Epilepsia 2012;
53(9): 1481-9
熱性けいれん重積(FSE)の原因としてのヒトヘルペスウイルス(HHV)-6とHHV-7の頻度を調べた前向き研究
・対象: 1か月から5歳までの熱性けいれん重積患者で, 発症後72時間以内に登録された前向きコホート
・HHV-6A, HHV-6B, HHV-7のDNAとRNAの存在について定量PCRを用いて決定した
・PCR結果とともに抗体価を用いて初感染と再活性化・既感染と区別した
結果
・評価が行われた199人のうち, 169人(84.9%)でHHV-6やHHV-7の感染状態を判断できた
・ベースラインでのHHV-6Bのウイルス血症は54人(32.0%)で認められた:
・初感染38人, 再活性化16人
・HHV-6A感染症は特定されなかった
・ベースラインでのHHV-7のウイルス血症は12人(7.1%)で認められた:
・初感染8人, 再活性化4人
・ベースラインでHHV-6/HHV-7の重複初感染が2人で確認された
・HHV感染症の有無で, 年齢, 疾患や発熱の特徴, 発作, 急性期のEEGや画像検査での異常を有する割合に有意差はなし
・125人で髄液検査が施行された:
・HHV-6やHHV-7感染症のあった患者で髄液細胞増加を認めた症例はなかった
・HHV感染症の有無で髄液細胞数に有意差はなし
まとめ
・これまで報告されているように,
特にHHV-6感染は熱性けいれん重積にも関与している頻度は低くないが,
seizureに関連する臨床像ではHHV-6/HHV-7感染の有無で違いはないようである.
・実臨床ではHHV-6やHHV-7感染に特異的な検査が用いられることはほとんどないため, けいれん後の管理では過度に臨床検査が行われないように注意して, 総合的な評価を行っていくことが重要であろう
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