Accuracy of the
Urinalysis for Urinary Tract Infections in Febrile Infants 60 Days and Younger.
Pediatrics 2018
Jan 16
生後60日以下の発熱している小児における尿検査の検査特性を評価した前方視的研究
・米国の26の救急外来での生後60日以下の発熱(体温38℃以上)した児を対象とした前向き研究
・尿検体はカテーテルもしくは膀胱穿刺で採取
・尿培養での病原体の発育においてコロニー数≧50000 colony-forming units (CFU)/mLもしくは≧10000 CFU/mLの2つの基準を用いて診断された尿路感染症(UTI)に対しての尿検査の検査特性を評価
・以下のいずれかを認めた場合を尿検査陽性とした:
・白血球エステラーゼ(LE)陽性
・亜硝酸塩陽性
・膿尿(>5 EBC/HPF)陽性
結果
・4147人の小児が分析の対象となった
コロニー数≧50000
CFU/mLの基準でのUTI
・289人(7.0%)がコロニー数≧50000 CFU/mLの基準でUTIと診断された
・そのうち27人(9.3%)で菌血症を認めた
・UTIの患者と非UTI患者における尿検査の各項目の陽性率:
・LE: 92.4% vs 4.4%
・亜硝酸塩: 38.4% vs 0.5%
・膿尿: 81.8% vs 6.5%
・UTIに対する尿検査の感度と特異度:
・菌血症の有無を問わない: 94% / 91%
・菌血症を伴う: 100% / 91%
・菌血症を伴わない: 94% / 91%
・UTIに対する尿検査の検査性能は新生児とそれ以降の年齢で差はなかった
・EnterococcusによるUTIよりもグラム陰性菌によるUTIの方が尿検査の感度は高かった
コロニー数≧10000
CFU/mLの基準でのUTI
・UTIに対する尿検査の感度は50000CFU/mLの基準の時よりも低かった(87%)
・特異度には変化はなかった
まとめ
・これまでの同様の患者を対象とした研究では結果は様々であったが, 規模が小さいことや尿検体の採取法などによる影響を受けていたと考えられる
・生後60日以下の発熱を呈した小児において,
尿検査はUTIの診断において感度・特異度は高かった
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