Preliminary
Evaluation of a Brief Autism Screener for Young Children.
J Dev Behav
Pediatr 2018 Jan 2
18-36か月の小児での自閉症スペクトラム障害(ASD)スクリーニングのためのPsychological
Development Questionnaire-1について検討を行った研究
Psychological Development Questionnaire-1 (PDQ)-1
・以下の10項目を”No”, “Sometimes”, “Yes”のいずれか当てはまるもので答えた
1. 興味を示すためや注意を引くために指差しやジェスチャーをする
2. 音に対して普通ではない, もしくは多様な反応がある(聞こえていないように思える, もしくは過敏や過剰な反応をする)
3. 笑ったり, 他人と定期的にアイコンタクトをとったりする
4. 名前を呼ぶと反応する
5. 遊んでいる子供達に興味を示す
6. “握手”や”いないいないばあ”をすることを楽しむ
7. 喃語, ジェスチャー, 会話, 感情の変化で他人と関わる
8. 定期的に, かつ適切に3つ以上の単語を使用する
9. フレーズで話す(例 want juice, go bye-bye)
10 他人が笑ったときに笑う
・各項目の点数が0-2で合計点20
・合計点≦12でスクリーニング陽性と定義
研究手順
・はじめにパイロット研究が行われた:
・12-36か月の小児の養育者180人が参加
・ASDのある児が42人, 発達遅滞がある児が38人, 典型的な発達の児が100人
・養育者がPDQ-1に解答して, PDQ-1の信頼性について分析
・次に18-36か月の小児を対象として前向き研究が行われた:
・児が18-36か月の時: 養育者がPDQ-1に解答(スクリーニング段階)
・児が48-60か月の時: 研究者が養育者に対して児の発達状況を反映させた簡単な質問を行った
結果
パイロット研究
・12-36か月の小児でのPDQ-1スコアはASD群, 発達遅滞群, 典型的な発達群で異なった:
・PDQ-1スコアの中央値はASD群 5.0, 発達遅滞群16.0, 典型的な発達群17.2
・ASD群でのPDQ-1スコアの最高点が12であった
スクリーニング研究
・2288人の養育者がPDQ-1に解答して, そのうち2007人のスクリーニングが行われた小児(18-36か月)が対象となった
・経過観察時で48人が脱落して, 最終的に1959人で分析が行われた
・スクリーニング時での年齢の中央値は27か月
・4歳を過ぎた後の経過観察で確認が行われ, 26人がASDと診断されていた
・PDQ-1のスコアの合計の範囲は5-20
・1959人のうち1639人(84%)はスコアの合計が17-20であった
・25人がスクリーニング陽性(PDQ-1スコア≦12)であった
・このうち22人が臨床的評価でASDと診断されたが, 3人はその他の検査で学習障害(1人)や認知障害(2人)の存在が示唆された
・PDQ-1スコアが13-17であった児のうち4人が, 経過観察でASDと診断された
・経過観察時でのASD診断において, PDQ-1は感度84.6%, 特異度99.84%, 陽性的中率(PPV)は88.0%, 陰性的中率(NPV)は99.79%であった
・年齢毎での感度:
・18-24か月: 84.6%
・25-30か月: 71.43%
・31-36か月: 100%
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