2018年1月6日土曜日

熱性けいれんは後の喘息発症のリスクかもしれない

Risk of subsequent asthma in children with febrile seizures: a nationwide population-based retrospective cohort study.
Pediatr Neurol 2014; 51(6): 795-9

熱性けいれん(FS)罹患児におけるその後の喘息発症のリスクを検討した後方視的研究
・2000年から2005年の間に新たに診断されたFSの児991人(生後1か月から5歳まで)が対象

・マッチさせた5歳未満の熱性けいれんの既往のない小児をコントロールとして比較
・てんかん, 反復性けいれん, ミオクローヌス, 新生児, 喘息の既往のある小児は除外


結果
・FSの児では以下の特徴がみられた:
 ・男児が多い(56.8%)
 ・居住地が都市部(74.7% vs 25.3%)
 ・両親の職業がホワイトカラーの児 (59.3% vs 40.3%)
・FSの児ではアレルギー性結膜炎およびアレルギー性鼻炎といった併存疾患の頻度が有意に高かった
・喘息に罹患した患者の割合はコントロール群よりもFS群で約5%高かった
 ・FSの児での喘息発症のリスクはコントロールの約1.4倍
・都市化のレベルとともに喘息の発生率は上昇していた
FSに関連した医療機関受診の回数が多いほど喘息の発生率が高かった


まとめ
・FS罹患児は後の喘息発症のリスクかもしれず, またFSに関連した医療機関受診が多いほどリスクは上昇していた

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