2018年1月4日木曜日

熱性けいれん重積の患者の急性期の脳波検査所見

Acute EEG findings in children with febrile seizure epilepticus: results of the FEBSTAT study. 
Neurology 2012; 79(22): 2180-6

熱性けいれん重積(FSE)の患者の急性期の脳波検査(EEG)所見を検討した前方視的研究
・対象: 発症後72時間以内に登録されたFSE患児199人
・72時間以内に詳細な病歴聴取, 身体診察, MRI, EEGが施行された
・EEGは2チームにより読まれ, その後カンファレンスを行い結論を得た

結果
・199例中, 90例(45.2%)でEEGの異常所見がみられた
・もっとも頻度の高いな異常所見は局所の徐波化(23.6%)および減衰(12.6%)であった
・これらの所見はほとんどの症例で側頭部において最も強かった
・てんかん型の異常は13EEG(6.5%)でみられた.
・補正した解析で局所の徐波化のオッズは焦点性のFSE(オッズ比[OR] = 5.08), 海馬のT2信号異常(OR = 3.50)で有意に上昇しておりピークの体温が高いこと(OR = 0.18)と有意に低下していた.
局所のEEG減衰は海馬のT2信号異常と関連があった(OR = 3.3)


まとめ
・FSE発症後72時間以内に得られたEEGでは局所の徐波化や減衰が認められることは少なくなく急性期の海馬傷害を示すMRI所見と強い関連があった.

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