Influenza Virus
Infection and the Risk of Serious Bacterial Infections in Young Febrile
Infants.
Pediatrics 2009;
124(1): 30-9
日齢60以下の発熱している児におけるインフルエンザ感染症の有無で細菌感染症のリスクを評価した前向き研究
・日齢60日以下の発熱している児全員を対象とした多施設前向き横断研究
・対象期間: 連続した3回のインフルエンザシーズン
・インフルエンザウイルスの感染状況は迅速検査で決定
・児は血液, 尿, 髄液, 便培養で評価が行われた
・尿路感染症(UTI), 菌血症, 細菌性髄膜炎, 細菌性腸炎を重症細菌感染症(SBI)と定義
結果
・1091人が対象となり, そのうち844人(77.4%)でインフルエンザウイルスの検査が施行された
・検査が行われた患者のうち123人(14.3%)が検査陽性
・SBIの有無に関しては844人中809人(95.9%)で判明している:
・809人中95人(11.7%)がSBIに罹患していた
・インフルエンザ検査陰性の症例と比較して検査陽性の症例ではSBI(2.5%)やUTI(2.4%)の有病率が有意に低かった
・インフルエンザ陽性群では菌血症, 細菌性髄膜炎, 細菌性腸炎の症例はなかった
まとめ
・インフルエンザの検査陽性患者では陰性患者よりも細菌感染症のリスクは有意に低かった
・しかし, インフルエンザの検査陽性患者であってもUTIの発生は稀ではないため, UTIへの注意は必要である
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