Infliximab for the
Treatment of Refractory Kawasaki Disease: A Nationwide Survey in Japan.
J Pediatr 2017 Dec
7
・日本国内274施設での調査
・研究対象期間: 2005年5月から2014年11月
・患者の性別, 年齢, 治療経過, IFX治療前後の血液検査結果, 冠動脈病変(CALs), 副作用(AEs)を評価
・KD患者434人を分析
・年齢の中央値は33か月(1-138か月)で, 66人(15.2%)が1歳未満
・全例において, IFXは追加治療であった
・275人(63.4%)は3回目の治療として, 106人(24.4%)は4回目の治療として投与された.
・IFXの開始時の病日の中央値は9日であった
・IFX 5mg/kg単回投与は412人(94.9%)の患者に対して行われた.
臨床経過
・IFX投与後363人(83.6%)は2日以内に発熱を認めなくなり, 白血球数, 好中球比率および血清CRP値は有意に低下した(P<.001)
・119人(27.4%)は追加治療を受けた
・18のAEsが69人(15.9%)で観察されたが, 重篤なAEsは少なく可逆性であった
CALs
・IFX投与前, 132人(30.4%)はすでにCALsを発症していた
・IFX投与前にCALがあった患者32人(24.2%)はCAL重症度の増悪を示した.
・IFX投与前にCALsのなかった患者のうち, 31人(10.3%)はIFX投与後に新たに発症した
まとめ
・IFX治療は高い頻度で解熱を得られているが, その後に追加治療を必要とした例も少なくはなく, 投与群ではCALsの発症率も高い
・IFXの効果は期待できると思われるが, 難治例であることには変わりなく, IFX投与後でもCALs発症のリスクは低くないことには気をつけるべきであろう.
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