2017年12月19日火曜日

小児の気管支喘息急性増悪の内服治療においてデキサメタゾンはプレドニゾンと同様に効果かもしれない

Randomized Trial of Dexamethasone Versus Prednisone for Children with Acute Asthma Exacerbations
J Pediatr 2017; 191: 190-6

小児の気管支喘息急性増悪におけるデキサメタゾン(DXA) 2回投与とプレドニゾン(PSL)5日間投与の効果を比較した無作為非劣性試験(スペイン)
・対象: 気管支喘息急性増悪で救急外来を受診した1-14歳の小児
・薬剤の投与方法:
 ・DXA: 0.6mg/kg (最大12mg)内服で, 24時間後に同量を投与
 ・PSL: 初回1.5mg/kg/回で内服し, 2-5日目は1mg/kg/day 2 内服(いずれも最大60mg)
7, 15日目の2回に電話インタビューを行った
・主要評価項目: 7日目での喘息症状のある患者の割合とQOL
・副次評価項目: 予定外の再診, 入院, アドヒアランス, 嘔吐


結果
・研究期間中に710人が基準を満たし, 590人が参加, 557人で主要評価項目を分析
7日目での症状の持続, QOL, 入院率, 予定外の救急外来への再受診, 嘔吐は両群で有意差なし
 ・追加の副腎皮質ステロイド治療:
  ・DXA群の7.8%, PSL群の6.2%で追加投与された(有意差なし)
  ・追加投与された患者において, DXA群はPSL群よりも年齢が高かった(6.5 vs 3.9)
アドヒアランスはデキサメタゾン群で有意に良かった(99.3% vs 96.0%)


まとめ
デキサメタゾン2回投与はプレドニゾン5日間投与と同様に効果的な治療かもしれない
・日本の小児気管支喘息治療・管理ガイドラインとは, 特にデキサメタゾンに関しては投与量に関して大きく異なるので, 日本で適応する場合には注意が必要です
 ・本研究 0.6mg/kg/日 2日間投与
 ・本邦のガイドライン: 0.05-0.1mg/kg/日

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