2017年12月5日火曜日

呼吸器疾患で入院した小児におけるヒトメタニューモウイルス(HMPV)感染症の特徴

Human metapneumovirus infections in hospitalized children and comparison with other respiratory viruses. 2005-2014 prospective study.
PLoS ONE 2017; 12(3): e0173504

呼吸器疾患で入院した小児におけるヒトメタニューモウイルス(HMPV)とその他の呼吸器ウイルスを比較した前方視的研究
・対象: 呼吸器疾患で入院した14歳未満の小児
・鼻咽頭吸引検体が入院時に採取され, 16種類の呼吸器ウイルスに対してPCRを施行


結果
3906人の小児が対象となった(平均年齢21.68±33.8か月)
75.2%の小児で少なくとも1種類の呼吸器ウイルスが検出された
 ・214(5.5%)hMPVが陽性であった
  ・133(62%)は単独感染で, それ以外はその他のウイルスとの重複感染
  ・重複感染しているその他のウイルスとしてはライノウイルスとアデノウイルスの頻度が最も高かった
90.7%2-5に検出された
・平均年齢は13.83±18か月
69%で発熱を認めた(平均2.6±1.6)
・臨床診断は27%が細気管支炎, 63%が反復性喘鳴であった
65%で低酸素血症(平均2.9±2), 47%で胸部X線にて浸潤影を認めた
・平均入院期間は4.4±2.3
HMPVと比較してRSウイルス(RSV)感染症の患者ではより若年で, 低酸素血症が多く, 細気管支炎と診断される頻度が高かった
RSVと比較してHMPV感染症の患者では反復性喘鳴の頻度が高く, 抗菌薬治療が行われた頻度も高かった
・単独感染群と比較して, 重複感染群では入院期間のみ有意に長かった

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