Lactate Clearance
and Normalization and Prolonged Organ Dysfunction in Pediatric Sepsis.
J Pediatr 2016;
170: 149-55
小児敗血症における乳酸クリアランスと正常化,
および持続的な臓器障害の発生率との関連性を評価した前方視的研究
・感染症と急性臓器障害でERを受診した18歳未満の小児77人を前方視的に評価
・同意を得た患者で, 初期の乳酸値の2 and/or 4時間後に乳酸値を測定
・48時間の時点での臨床検査および身体診察で持続的な臓器障害を評価
・初期の値から最終の値まで10%以上の低下が乳酸クリアランスと考えられた
・最終値<2mmol/Lが乳酸正常化と考えられた
結果
・62人(81%)の患者が乳酸正常化となり, 70人(91%)が乳酸クリアランスの状態であった
・主要評価項目である48時間持続する臓器障害は32人(42%)で認めた
・乳酸正常化は持続的な臓器障害のリスク低下と関連していた(RR 0.46, 95%信頼区間[CI] 0.29-0.73; 調整RR 0.47, 95%CI 0.29-0.78)
・乳酸クリアランスとは関連性を認めなかった(RR 0.70, 95%CI 0.35-1.41; 調整RR 0.75, 95%CI 0.38-1.50)
・初期の乳酸値≧2mmol/Lで低血圧のあったサブグループでも関連性は認めた
・2時間値と4時間値の両方を測定した48人中43人(89.6%)で, 両者の正常化の状態は一致していた
・正常化の状態の異なっていた5例中4例で, 4時間値が48時間での臓器障害を正確に予測していた
まとめ
・初期の乳酸値上昇が臓器障害のリスクであることは知られていたが,
4時間での正常化は予後予測因子として有用かもしれない
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