Incidence of Rash After Amoxicillin Treatment in Children With Infectious Mononucleosis.
Pediatrics 2013; 131(5): e1424-7
Pediatrics 2013; 131(5): e1424-7
抗菌薬に関連した急性伝染性単核症(AIM)の発疹を評価した後方視的研究
・イスラエルの2か所の小児三次医療施設で血清学的にEpstein-Barrウイルス(EBV)が陽性でありAIMと診断され入院した患児が対象
・抗菌薬の初回投与後で治療終了後最長48時間で発疹が出現した場合, 抗菌薬により誘発されたものと判断
結果
・対象の患児は238人いて, そのうち173人で経過中に抗菌薬治療が行われていた
・患者の平均年齢: 6.13±5.17歳
・発疹が出現した患者数(発生率):
・経過中に抗菌薬を投与された患者: 57人(32.9%)
・経過中に抗菌薬を投与されなかった患者: 15人(23.1%)
・抗菌薬の種類:
・抗菌薬の種類による抗菌薬で誘発された発疹の出現率: アモキシシリンがもっとも出現率が高かった
・ペニシリン: 8.57%
・アモキシシリン: 29.51%
・アモキシシリン+クラブラン酸: 15.56%
・セファロスポリン: 15.38%
・マクロライド: 9.09%
・年齢, 性別, 人種, アレルギー歴は抗菌薬投与後の発疹出現と関連がなかった
・抗菌薬に誘発された発疹が出現しなかった患者では, 出現した患者と比較しては白血球数がより増加していた(21428 vs 13758, P=.013)
・抗菌薬の種類による抗菌薬で誘発された発疹の出現率: アモキシシリンがもっとも出現率が高かった
・ペニシリン: 8.57%
・アモキシシリン: 29.51%
・アモキシシリン+クラブラン酸: 15.56%
・セファロスポリン: 15.38%
・マクロライド: 9.09%
・年齢, 性別, 人種, アレルギー歴は抗菌薬投与後の発疹出現と関連がなかった
・抗菌薬に誘発された発疹が出現しなかった患者では, 出現した患者と比較しては白血球数がより増加していた(21428 vs 13758, P=.013)
まとめ
・AIM症例にアモキシシリンを投与すると発疹は出現しやすいが, これ以前に報告されていたほど頻度(80-100%)は高くない.
・いずれにせよ抗菌薬を適正に使用することで余計な発疹の出現を減らすことができるため, 原則的に溶連菌性咽頭炎以外では抗菌薬を投与しないスタンスで経過をみればよいだろう。
・それにしても, この研究で対象となったAIM症例での抗菌薬使用率は高過ぎる
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