2017年11月27日月曜日

ノロウイルス胃腸炎に関連したけいれん

Clinical Characteristics and Risk Factors for Seizures Associated With Norovirus Gastroenteritis in Childhood.
J Child Neurol 2017; 32(9): 810-4

ノロウイルス胃腸炎に関連したseizureについての臨床的特徴と危険因子を調べた研究


結果
・小児胃腸炎患者から6359の便検体を集めた
 ・そのうち1444 (22.71%)が臨床検査で確認されたノロウイルス胃腸炎
・すべての患者のうち108(7.48%)でノロウイルス胃腸炎とseizureがみられた
 ・49(45.4%)で発熱がみられ, 59(54.6%)では発熱はみられなかった
・患者の平均年齢は2.31±2.12, 92.6%5歳未満
発熱のない患者では発熱のある患者と比較して2回以上のseizureの発生率が高かった


まとめ
 ロタウイルスワクチンの導入後, 韓国ではノロウイルスが軽症胃腸炎関連けいれんの主要な原因となっていることが報告されており(Ital J Pediatr 2016), 日本でもノロウイルスによるものがメインとなってくることが予想される.
 その他, ロタウイルス胃腸炎と比較してノロウイルス胃腸炎に関連するものでは発症年齢が低いことやけいれんを認めた時間が長いことが報告されている(Brain Dev 2007; 29: 617-22)
 これまでの報告でもそうだが, 胃腸炎に関連するものでも発熱を有する患者では熱性けいれんを起こしていて, 発熱がない患者ではいわゆる「軽症胃腸炎関連けいれん」を起こしているのがメインではないかというのが今回の結果からも推察される

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