2017年11月20日月曜日

乳児における急性中耳炎の予測における症状の有用性と予測因子

Use of Symptoms and Risk Factors to Predict Acute Otitis Media in Infants
Int J Pediatr Otorhinolaryngol 2016; 81: 55-9

乳児における急性中耳炎(AOM)の予測における症状の有用性の評価と予測因子を調べた研究
・生後4週間以内の健康な児が登録され, 最長1歳まで前方視的に経過観察
・発熱, 耳痛, 哺乳不良, 浅い眠り, 易刺激性の5つの症状からなるEar Treatment Group-5 items (ETG-5)で評価


結果
・児193人が登録され, 経過観察中に上気道感染症(URI)のエピソードが360, AOMのエピソードが63回みられた
ETG-5からなる症状はAOMの予測に関連していた
保育所への通所, 年齢, 咳嗽と耳痛の重症度を含めた多変量統計モデル(J-Score)は最も良好にAOMを予測した
 ・score = 2×(月齢)+4×(咳嗽のスコア)+5×(耳痛のスコア)+10×(高い保育所スコア)
  ・咳嗽と耳痛のスコアは0~3で強くなるほど数値が高くなる
 ・score20未満であればAOMの可能性は20%未満
 ・score43以上であればAOMの可能性は80%を超える
 ・感度と特異度が最高となるカットオフ値は27: そのとき感度33%, 特異度95%
  ・J-scoreはETG-5よりも優れていた

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