市中肺炎(CAP)で入院した小児において, 神経疾患を有する小児と, 神経疾患以外の疾患を有する小児および健康な小児とで比較した研究
方法
・米国での3か所の小児病院に入院した, 18歳未満の小児で, 放射線学的に確認された肺炎患者が登録された
・神経疾患: 脳性麻痺, 発達遅滞, Down症候群, てんかん, Down症候群以外の染色体異常, 脊髄異常
・研究期間: 2010年1月-2012年6月
結果
・2358人のCAPの小児が登録された: 280人(11.9%)が神経疾患を有し(そのうち52.1%が神経疾患以外の疾患も併存), 934人(39.6%)が神経疾患以外の疾患を有し, 1144人(48.5%)が健康な小児
・神経疾患を有する患者はより年齢が高く, ICUへの入院を必要とする割合が高い
・年齢の中央値:
・神経疾患を有する患者: 4.2歳
・神経疾患以外の基礎疾患を有する患者: 2.7歳
・基礎疾患のない患者: 1.7歳
・入院期間も有意に長い
・人工呼吸管理を要する割合は有意差なし
・年齢層別化後では, 神経疾患を有する患者では病原体の検出率が低かった
・RSウイルス, アデノウイルスに関しては, 神経疾患を有する患者で有意に検出率が低かった
・ライノウイルスに関しては, 神経疾患を有する患者は基礎疾患のない患者と比較して有意に検出率が低かった
・多変量解析では, 2歳以上の患者において, 神経疾患の存在はICU入院と関連性があった.
・病原体の検出率が低い
・ICUに入院する割合が高い
まとめ
神経疾患を有しない児と比べて, 神経疾患を有する児における市中肺炎では以下の特徴がみられた:・病原体の検出率が低い
・ICUに入院する割合が高い
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