2017年10月30日月曜日

小児細菌性髄膜炎での髄液TNF-α, IL-6, IL-8

Cerebrospinal fluid TNF-α, IL-6, IL-8 in children with bacterial meningitis. 
Pediatr Neurol 2014; 50: 60-5

小児細菌性髄膜炎での髄液の腫瘍壊死因子-α(TNF-α), インターロイキン-6 (IL-6), IL-8値について評価した研究

・対象: 発熱頭痛嘔吐痙攣で小児病棟に入院した14歳までの小児
・身体所見, 血液検査・髄液検査, Gram染色, 細菌培養の結果から細菌性髄膜炎を診断
57人の小児細菌性髄膜炎患者, 15人のウイルス性髄膜炎患者, 15人のコントロールで酵素免疫測定法を用いて髄液TNF-α, IL-6, IL-8値を測定

結果
・それぞれの群におけるTNF-α, IL-6, IL-8 (単位はいずれもpg/mLで平均値を示している)
 ・細菌性髄膜炎: TNF-α  1108±183, IL-6 652±287, IL-8 442±120 
 ・ウイルス性髄膜炎: TNF-α 711±105, IL-6 272±161, IL-8 : 175±62
 ・コントロール: TNF-α 390±37, IL-6 59±17, IL-8 19±13
細菌性髄膜炎ではそれ以外の群と比較して髄液TNF-α, IL-6, IL-8は有意に高い
・ ROC曲線に基づいた最適なカットオフ値において細菌性髄膜炎の診断に関して髄液サイトカイン(TNF-α, IL-6, IL-8)は感度特異度がともに100%を示した.
・細菌性髄膜炎とウイルス性髄膜炎の鑑別に関する感度と特異度:
 ・TNF-α: 94.7%/86.7%
 ・IL-6: 80.7%/53.3%
 ・IL-8: 89.5%/86.7%

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