2017年9月1日金曜日

E. coliによる尿路感染症で腎臓超音波検査所見が正常の0-3か月の児でhigh-grade VURを有するのは1%

Avoidance of voiding cystourethrography in infants younger than 3 months with Escherichia coli urinary tract infection and normal renal ultrasound
Arch Dis Child 2017; 102(9): 804-8

生後0-3か月の尿路感染症(UTI)に罹患した小児に対する, E. coliの関与の有無や腎超音波検査所見で排尿時膀胱尿管造影(VCUG)の必要性を評価した前方視的研究
・生後0-3か月の122人の初回有熱性UTIに罹患した小児が対象となった
high-grade 膀胱尿管逆流(VUR)VUR grade3と定義

結果
E. coliによる尿路感染症でのhigh-grade VURを有する確率は3%
 ・腎臓超音波検査所見正常を加えると, VURを有する確率は1%
E. coli以外の細菌による尿路感染症でのhigh-grade VURを有する確率は26%
 ・腎臓超音波検査所見正常を加えると, VURを有する確率は55%


まとめ
E. coliによる尿路感染症で腎臓超音波検査所見が正常の0-3か月の児では安全にVCUGを避けることができる

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
もちろん, 実際にはlow-grade VURに対する管理は一様に経過観察とも限らないため,
E.coliが原因であれば, 特に腎臓超音波検査所見が正常であればhigh-grade VURはほとんどない=VCUGはやらなくてもよい
とは単純にはならないです

0 件のコメント:

コメントを投稿