2017年9月21日木曜日

新生児急性動脈性虚血性脳梗塞における神経血管画像検査の利用

Utility of neurovascular Imaging in Acute Neonatal Arterial Ischemic Stroke
J Pediatr 2017; 188: 110-4

動脈性虚血性脳梗塞(AIS)に罹患した新生児のMRA所見を有する頻度と臨床的特徴を評価した単施設後方視的研究
・対象期間: 1991-2012
MRA所見を有する患者の臨床データとMRA所見正常の患者のものとを比較した

結果
・新生児AISの症例が142例特定された(全例が生後7日以内に発見された)
 ・そのうち81例でMRIMRAが施行された
MRAが施行された81例のうち29例で血管の異常や正常亜型が認められた
 ・発生率は20-35%
血管の狭窄分枝の低形成がもっとも頻度の高い異常であった
・脳梗塞の分布: (両群間で半球障害に有意差なし)
 ・MRA所見正常群: 右側13, 左側28, 両側7
 ・MRA所見を有する群: 右側7, 左側17, 両側5
Apgar score:
 ・MRA所見正常群: 18±2.5, 59±1.7
 ・MRA所見を有する群: 16±3.1, 58±1.7
Apgar score5分での低値敗血症の存在MRA所見を有する新生児でより頻度が高かった
MRIMRAが施行された81例中, 47(58%)で心臓超音波検査が施行された
・心臓超音波検査が施行された47例中18(38%)で異常所見がみられた
 ・MRA所見の有無で有意差はなかった

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