2017年9月5日火曜日

百日咳とその後のてんかん発症のリスク

Hospital-Diagnosed Pertussis Infection in Children and long-term Risk of Epilepsy
JAMA 2015; 314(17): 1844-9

百日咳とその後の長期的なてんかん発症のリスクとの関連性を調べたデンマークでの後方視的研究
・それまでは百日咳の急性期においてseizureを伴うことがあることは知られていた
・百日咳とその後の長期的なてんかん発症の頻度は知られていないため研究が行われた
・対象: 入院もしくは外来で診断された百日咳患者


結果
・百日咳の患者4700人が特定され, そのうち90が経過観察中にてんかんを発症した
 ・53%は生後6か月未満で百日咳と診断された
 ・百日咳患者での早産児の割合が比較コホートよりも高かった(11% vs 5%)
10歳時での累積のてんかん発症率は百日咳患者で1.7%, マッチさせた比較コホートで0.9%であった(ハザード比[HR] 1.6)
・百日咳患者において, 短期入院よりも長期入院した患者のほうがハザード比は高かった(1.3 vs 2.1)

新たな予防接種スケジュールが導入された1997年以降での患者ではHR 1.1とやや低かった

まとめ
百日咳はその後のてんかん発症のリスクかもしれないが, 近年の予防接種スケジュールでは軽症患者が増加してリスクはやや低下しているかもしれない

0 件のコメント:

コメントを投稿