2017年9月19日火曜日

生後60日以下の発熱している児においてCBCのパラメーターは侵襲性細菌感染症を特定するには感度が低い

Accuracy of Complete Blood Cell Counts to Identify Febrile Infants 60 Days or Younger With Invasive Bacterial Infections
JAMA Pediatr 2017 Sep 11


侵襲性細菌感染症(IBI)に罹患した発熱している乳児を特定するための全血算(CBC)の個々のパラメーターの精度を評価した前向き研究


方法

・研究期間: 2008-2013
・以下の児が対象となった:
 ・生後60日以下
 ・体温38.0℃以上の発熱がある
 ・それまで健康であった児
 ・正期産児
 ・血液培養が採取されている
・IBI: 菌血症and/or細菌性髄膜炎




結果

・登録された4313人の児のうち, 1340(31%)が生後0-28, 2412(56%)が男児, 2471(57%)が白人であった
97(2.2%)IBIに罹患していた
一般的なCBCのパラメーターの閾値では感度は低かった: カッコ内は特異度
 ・WBC<5000/μL 10%(91%)
 ・WBC数≧15000/μL 27%(87%)
 ・好中球絶対数≧10000/μL 18%(96%)
 ・血小板数<10/μL 7%
・最適な閾値(WBC11600/μL, 好中球絶対数4100/μL, 血小板数36.2/μL)では感度57%, 特異度70%であった





まとめ


一般的なCBCのパラメーター(白血球数など)ではいずれも感度が低いため, それらが基準値内であってもIBIは否定できない(というよりは可能性が低いともいえない)

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