2017年8月1日火曜日

標準量と比較して高用量のビタミンDを補充しても冬季ウイルス性上気道感染症は減らなかった

Effect of high-Dose vs Standard-Dose Wintertime Vitamin D Supplementation on Viral Upper Respiratory Tract Infections in Young Healthy Children.
JAMA 2017; 318(3): 245-54


高用量vs標準量ビタミンD補充が若年小児における冬季上気道感染症の頻度を減らすかどうかを評価するための無作為対象試験



方法

・標準量: 400IU/日
・高用量: 1200IU/日
上記を9-5月までの間の最低4か月間投与して
・両親が採取した鼻スワブに基づいて臨床検査で確認されたウイルス性上気道感染症の数
・インフルエンザ感染症, 非インフルエンザ感染症および両親から報告された上気道疾患の数, 最初の上気道感染症までの期間, および研究終了次での血清25-hydroxyvitamin D
を評価した




結果

・参加者703人を無作為に割り付けた(平均年齢2.7, 57.7%が男児)
 ・699(99.4%)trialを完遂した
・臨床検査で確認された上気道感染症の平均罹患数は下記の通りで有意差なし:
 ・高用量群: 1.05
 ・標準量群: 1.03
・最初に臨床検査で確認された上気道感染症, もしくは両親から報告された上気道感染症までの期間の中間値も有意差なし(3.95か月vs. 3.29か月)
・研究終了時での血清25-hydroxyvitamin D値は高用量群48.7ng/mL, 標準量群36.8ng/mL




まとめ

・1-5歳の健康小児において, ビタミンD補充の毎日の投与量400IUと比較して2000IUは全体の冬季の上気道感染症を減らさなかった.
・これらの所見はウイルス性上気道感染症の予防において小児での高用量ビタミンD補充のルーティーンでの使用を支持しない.

0 件のコメント:

コメントを投稿