急性中耳炎における抗菌薬治療の期間は
・2歳未満: 10日間
・2歳以上6歳未満: 7日間
・6歳以上: 5-7日間
が推奨されている(Pediatrics 2013; 131: e964-99)
また比較的発表が新しい(2016年)カナダの急性中耳炎ガイドラインでは
・2歳未満: 10日間
・2歳以降: 5日間
が推奨されている(Paediatr Child Health 2016;21(1):39-44)
日本の急性中耳炎診療ガイドラインでは抗菌薬投与は5日間となっている(推奨度A)
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Shortened Antimicrobial Treatment for Acute Otitis Media in Young Children.
N Engl J Med 2016; 375: 244-56
耐性菌の発生を懸念し, 治療期間を短縮の可能性を考慮してアモキシシリン・クラブラン酸(AMPC+clav)の5日間投与と10日間投与を比較した研究
方法
・対象: 生後6か月から23か月の乳幼児
・以下の2群で比較:
・5日間投与群: AMPC+clav 5日間投与 → プラセボ 5日間投与
・10日間投与群: AMPC+clav 10日間投与
結果
・10日間と比較して5日間では治療失敗率が有意に高かった(34% vs 16%)
・6日目および12-14日目の平均症状スコアは10日間の方がよかった
・両群で再発率, 副作用, ペニシリン非感受性病原体の鼻咽頭定着率に有意差なし
・治療失敗率は
・週10時間以上, 3人以上の小児と接触している児
・両側の中耳炎のある児
で有意に高かった
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ちなみに中耳炎に対する抗菌薬の第一選択はアモキシシリンです
アモキシシリンは
・45-60mg/kg/日 分3
・75-90mg/kg/日 分2
が同等の効果のようです
(中耳におけるアモキシシリンの濃度を1日の50%以上適切な状態にすべきで, それに達するために必要な投与量・回数が上記となる)
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