Postural
Orthostatic Tachycardia Syndrome (POTS) and Vitamin B12 Deficiency in
Adolescents.
Pediatrics 2014;
133(1): e138-42
ビタミンB12と体位性頻脈症候群(POTS)の関連性を調べた前方視的研究
・血管迷走神経性失神の評価目的で入院した患者125人(11.1±2.3歳, 60%が女性)とコントロール50人(10.94±2.5歳, 62%が女性)が対象となった
・患者を以下の2群にわけて評価:
・tilt試験陽性 vs 陰性
・POTS患者 vs POTSのない患者
・Tilt試験陽性は以下の所見のうち1つを伴い, 失神もしくは失神寸前の状態がみられたものと定義:
・4-6歳の小児でHR<75bpm, 7-8歳の小児でHR<65bpm, 8歳以降の小児でHR<60bpmを特徴とする徐脈, 洞停止, II度以上の房室ブロック, 3秒以上の心停止
・収縮期血圧<80mmHgもしくは>15mmHgの低下, あるいは拡張期血圧<50mmHgとして定義された低血圧
・血液検査: ヘモグロビン, ヘマトクリット, 血清ビタミンB12, 葉酸, フェリチン値を前方視的に測定
・ビタミンB12欠乏症は血清ビタミンB12<300pg/mLと定義
結果
・血管迷走神経性反射患者はコントロールと比較して血清ビタミンB12低値が有意に多かった(47.2% vs 18%, p<.01)
・患者のうち, POTSパターンのある患者ではPOTS反応のない患者と比較して有意に血清ビタミンB12値が低かった(P=.03)
・POTS患者のうち62.8%がビタミンB12欠乏症であった
・患者とコントロール群, およびPOTS患者とPOTSのない患者において, 血清ビタミンB12以外の検査項目では有意差なし
・Tilt試験陽性患者と陰性患者では血清ビタミンB12含めた血液検査では有意差なし
まとめ
血管迷走神経性失神患者では血清ビタミンB12欠乏の頻度は高く, 特にPOTS患者では頻度が高い
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