右巻きと左巻き
(Am J Obstet Gynecol 1987; 157(4 Pt 1): 833-8)(Am J Obstet Gynecol 2003; 189(3): 736-9)
・5%のみで臍帯の捻転がなく, 左巻きが右巻きよりも多い(7:1)
・一般集団における右利きと左利きとの比率と類似しているが関連は不明
・単一臍帯動脈の合併は右巻きおよび捻転なしの臍帯で頻度が上昇している
・Kalishらの報告では右巻きvs左巻きの単一臍帯動脈の頻度は2.5% vs 0%
・子宮内胎児死亡と双胎において捻転なしの頻度が高い
・胎児運動の減少が臍帯の正常な捻転を引き起こす力を妨げている可能性がある
・前置胎盤が左巻きよりも右巻きで高頻度にみられた(右巻き6.0% vs 左巻き1.5%)
・Kalishらの報告では, 胎児死亡, 子宮内発育遅延, 染色体異常, 先天奇形, 早産, 児の性別, 出生時体重, 母体の年齢は両群で差はなかった
Umbilical coiling index (UCI)
(J Clin Diagn Res 2013; 7(8): 1675-7)(Arch Gynecol Obstet 2015; 291(4): 763-8)(Int J Reprod Contracept Obstet Gynecol 2017; 6(2): 408-12)
・臍帯の捻転の指標としてumbilical coiling index (UCI)などが用いられている
・UCI = 1/1周期の長さ
・Mittalらの報告では, UCIの平均値は0.36±0.07 coils/cmで10パーセンタイルと90パーセンタイルはそれぞれ0.26と0.46であった
・Mittalらの報告では, 200例中捻転正常が162例, 捻転過少が18例, 捻転過多が20例であった
・捻転過多(UCI>90パーセンタイル)と関連性が報告されているもの:
・IUGR
・低出生体重児5)およびポンデラル指数低値
・ポンデラル指数は胎児の肥満度の指標
・分娩中の胎児心拍異常
・捻転過少(UCI<10パーセンタイル)と関連性が報告されているもの:
・羊水混濁
・1分でのApgar score<4 or <7
・5分でのApgar score<7
・低子宮頸部帝王切開(LSCS)率増加
・NICU入院
・早期の陣痛発来
・羊水過少
・分娩中の胎児心拍異常
・経腟器械分娩
・低出生体重児
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