Association of
Acute Kidney Injury With Concomitant Vancomycin and Piperacillin/Tazobactam
Treatment Among Hospitalized Children.
JAMA Pediatr 2017;
171(12): e173219
小児における入院後1週間までのバンコマイシン(VCM)と抗緑膿菌βラクタム抗菌薬の併用と急性腎傷害(AKI)の関連性を調べた後方視的研究
・研究対象期間: 2007年1月1日-2012年12月31日
・腎臓の基礎疾患を有する患者や入院後2日までに血清クレアチニン値が異常な患者は除外された
・対象患者:
・6箇所の大きな子ども病院のうちの1つに入院し, 3日以上VCMと抗緑膿菌βラクタム抗菌薬を投与された患者
・6か月-18歳でERから入院した患者
結果
・1915人の入院患者が特定された
・年齢の中間値は5.6歳(四分値2.1-12.7歳)
・157人(8.2%)の患者で抗菌薬関連AKIがみられた
・患者のうち74人(47%)はKDAIGO stage 2以上のAKIであった
・抗菌薬関連AKIのある患者はない患者と比較して以下の特徴がみられる:
・年齢がより高い(中間値 12.64歳 vs 5.03歳)
・入院当日から2日まででICUレベルの治療を要する頻度が高い(42.7% vs 28.3%)
・入院当日から2日までで:
・2種類以上の腎毒性のある薬物を投与している頻度が高い(25.5% vs 18.1%)
・造影剤静注されている頻度が高い(15.9% vs 9.6%)
・これらの人数にはVCM+TAZ/PIPCの投与を受けた患者1009人のうちの117人(11.7%)も含まれていた
・年齢の調整後, 以下の要因がVCM+TAZ/PIPC以外の抗緑膿菌βラクタム抗菌薬の投与と比較してAKIのオッズ上昇と関連していた:
・集中治療室レベルの治療
・腎毒性のあるものの投与
・VCM+TAZ/PIPC静注
・多変量解析で抗菌薬関連AKI, 入院当時から2日まででのICUレベルの治療, 入院当時から2日まででの2つ以上の腎毒性のある薬物の投与が院内死亡率上昇と関連していたが, 抗菌薬併用治療は関連性がなかった
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