2017年12月9日土曜日

二相性けいれんと遅発性拡散能低下を伴う急性脳症(AESD)患者の臨床的特徴

Prediction of acute encephalopathy with biphasic seizures and late reduced diffusion in patients with febrile status epilepticus.
Brain Dev 2016; 38(2): 217-24

熱性痙攣重積(FSE)患者のうちの二相性けいれんと遅発性拡散能低下を伴う急性脳症(AESD)の患者における臨床的特徴を評価した研究
FSEで入院した患者のうちAESDと診断された患者と, AESDと診断されたなかった患者(non-AESD)とを比較
・臨床経過, 臨床検査データ, CT所見について比較




結果

213例がFSEで入院して, そのうち19(9%)AESDであった
・単変量解析ではAESD患者ではnon-AESD患者と比較して以下のような特徴が示された:
 ・FSE後に覚醒するまでの時間が長い
 ・呼吸性酸血症の程度が強い
 ・血清AST, ALT, LDH値がより高い
 ・高血糖
 ・高アンモニア血症
・多変量解析に基づいた予測モデルでは, 感度91%, 特異度93%であった




まとめ・個人的感想

AESDの早期予測は望まれるところで, 少なくとも入院を継続するなどの管理において有用である
・さらに, 今後は予測される患者に対する早期介入で予後が改善するかどうかが課題でしょうね

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