2017年3月15日水曜日

ステロイド治療と洞性徐脈

Sinus Bradycardia After Intravenous Pulse methylprednisolone
Pediatrics 2007; 119(3): e778-782

 本報告ではメチルステロイドパルス療法の連日投与期間中に洞性徐脈を発症した5人のリウマチ性疾患の患者を報告している
・心拍数: 安静時の心拍数がベースラインで35-50%減少した
・症状: 全員無症状
・発症時期: 治療開始から徐脈発症までの平均時間は44時間 (26-60時間)
・持続時間: 少なくとも72時間は持続した


◆ステロイドパルス療法と副作用
主な副作用(Indian J Pediatr 2008; 75(10): 1057-66)
・高血圧(既に高血圧がある小児において)
・けいれん発作
・アナフィラキシー
異常行動(気分の変容, 過活動, 精神病, 見当識障害, 睡眠障害など)
 ・約10%でみられる
・高血糖
・低カリウム血症
・感染症
・循環器系の問題: 突然死, 不整脈, 血圧低下
 ・通常はmPSLの急速投与後に起こるが, 徐脈は投与量や速度と関係なく発生する

JIA患者を対象としたメチルプレドニゾロンパルス療法の研究での副作用( 2008 Nov;27(11):1371-5):
・頻脈(13.3%), 高血圧(8.3%), 頭痛(1.7%), 顔面紅潮(1.7%)



◆経口ステロイド療法
・標準的な投与量でのステロイド内服でも徐脈が発生することがある(Arab J Nephrol Transplant. 2012 Jan;5(1):47-9)

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